紐でつながった6つの缶が無線のカンファレンスシステムを形作っている様子

生産性向上

火曜日の朝10時が電話会議に最適なタイミングである理由

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十分なテクノロジーが揃っているにも関わらず、電話会議はメリットよりもトラブルの方が多くなってしまいます。そんな電話会議を成功させる方法を、マシュー・ジェンキンが解説します。

 

好むと好まざるとに関わらず、リモートワーク(テレワーク)を提唱する企業が増えるにつれ、電話会議は社員の日常の中で中心的な役割を担っています。電話会議はリモートチームにとっては素晴らしいコミュニケーション方法かもしれませんが、生産性の向上という意味では最悪の脅威になりかねません。

発言のタイミングがかぶったり、回線が断絶したりする上、参加者は集中力が途切れがちになります。実際、Intercallの調査(1)によると、労働者の過半数(65%)が、電話会議の最中に他の仕事をしていることがわかりました。半数以上が電話会議中に食事をとり、半数近くの人がトイレに行き、5人に1人が買い物をし、11人に1人がエクササイズを行い、6%が別の電話に応答しています。

1週間のうち少しでもリモートで働いている人は53%にのぼります(2)。それを踏まえて、電話会議のテクニックをマスターするための7つの方法を紹介します。

曜日と時間は重要である

全員が忙しい日々を送っている中で電話会議の日程を調整するのは、悩ましい問題です。特に、チームメンバーが別の国やタイムゾーンで働いている場合には一段と難しくなります。しかし、バーチャルで行う会議を最大限にうまく運ぶためには、タイミングこそが最も重要であることが、調査によって示されています。

行動科学者のダン・アリエリー(3)が人間の生産性のピークは午前9時から午前11時であると主張しているように、最も生産性が高い時間帯は午前中です。会議を行う時間が就業時間の後の方になればなるほど、意思決定や判断を行う能力は下がってしまいます(4)。

また、電話会議を行う曜日までもが会議の成功に影響を与えることが、データによって示されています。最も成功する可能性が高いのは火曜日(5)です。その理由は、週の前半であり、会議で行われた意思決定に対してすぐに行動を起こす時間があるためです。さらに、週末から時間が経っていないのでチームメンバーが比較的リフレッシュされた状態であり、週の後半ほど疲れていないことも理由の1つです。

議題を決める

大したことではないように思われますが、電話会議の参加者の関心を持続させる最も簡単な方法は、事前に議題を決めて、会議の冒頭に伝えることです。ウェブ戦略について話し合うため定期的に電話会議を行っているFlow Digitalのビジネスデベロップメントマネージャー、クリス・オーグルは「何について話し合うか、なぜそれを話し合うのか、誰が話す必要があるのかを具体的に伝えるほど、気持ちが逸れる割合を下げることができる」と説明しています。

テクノロジー業界向けリクルーター企業、Anderson Frank(6)でコンテンツおよび検索マーケティング責任者を務めるアンドリュー・ディッパーもこれに同意しています。彼は、電話会議に参加する方法、議題、会議で求められている役割を参加者が事前に知っておくべきだと付け加えています。電話会議に書記をアサインする場合には、それが誰なのか、会議中と会議後に何を求められているかを明らかにします。ぶっつけ本番で行われる電話会議は誰も準備する時間がないため、価値のある貢献をすることが難しく、多くの場合は失敗に終わります。

互いについて知る

電話会議の参加者は世界中に散らばっているかもしれませんが、会議の前や最中に関係を築くことで気まずさを減らすことができます。ジャーナリストのブッチ・ワードは、リモートで働いているレポーターのチームをマネジメントしていた時のことについて記したブログ(7)で、長距離移動が必要であってもできる限りチームメンバーと直接顔を合わせるようにしていたと述べています。

もちろんそれはあまり現実的ではありませんが、少なくとも、電話会議の最中に参加者についてより詳しく知るようにしてみましょう。ワードは、電話会議の最初に、全員に出席を表明してもらうことでバーチャルな会議テーブルの周りに誰が座っているかイメージできるようにし、出席者のチェックリストを作成して確実に全員が話すようにしていたと言います。

コンサルティング会社Ferrazzi Greenlight(8)のCEO、キース・フェラッツィは、電話会議の最初に毎回オーガナイザーが5分時間を取り、「全員が順番に、個人的なことでも業務上のことでも、自分の生活にどんなことが起きているかを話すべきだ」と提唱しています。これは緊張をほぐすのに最適な方法です。

面白く話そうとしない

冗談は仕事帰りに立ち寄るバーまで取っておきましょう。むしろ、笑うことも控えるべきです。GQマガジンの編集者ロス・マキャモン(9)は、実際に顔を合わせる会議よりも、さらに真剣な人格を演じると語ります。視覚的な感情の手がかりやボディランゲージを見ることができない電話会議では、ユーモアが逆効果を生んでしまいがちです。

Crown World Mobilityでグローバルカリキュラムマネージャーを務めるアリッサ・バントルは、国際的なチームで働く際は文化的な違いを乗り越えられるよう社員を指導しています。彼女は、電話会議中の冗談は参加者をまとめる方法として使うこともできるが、使う場合には注意が必要だと言います。皮肉や言葉遊び、人をからかう冗談などは、一部の人にとっては愛情表現になることもありますが、理解が難しく、気分を害してしまう可能性もあります。

オフィス環境の会議用電話

電話会議はリモートチームにとっては素晴らしいコミュニケーション方法かもしれませんが、生産性の向上という意味では最悪の脅威になりかねません。

 

なるべく短く

電話会議は長くならないようにしましょう。マラソンのような会議で全員の時間を無駄にするのは褒められることではありません。生産性向上の専門家であるローラ・スタック(10)は、

どんな会議でも最適な長さは45分だと言います。また、もっと長い会議が必要であれば、45分間隔で区切り、間に十分な休憩を取るべきだとも語っています。

オーグルはこれに同意し、不確定要素が多すぎると電話会議がうまくおさまらない場合があると忠告しています。「ここでの不確定要素とは、電話会議に参加するデバイスの数、参加する人数、そして、電話会議以外では絶対に進められない物事のためだけに電話会議を使うことを意味しています。たとえ12人、20人、50人を電話会議に参加させることができても、そうすべきだという意味ではありません」と彼は語ります。

重要な意思決定を行う必要がある時には、電話会議に参加する人数を制限するのがベストです。大規模の会議では、アッシュの同調実験(11)を念頭に置いておくと役に立ちます。特にチーム内の役職がより低いメンバーが参加する場合に役立つでしょう。1950年代にソロモン・アッシュによって行われたこの実験は「人数が多くなると同調行動が増えるが、グループの人数が4~5人を超えると、それ以上はさほど大きな変化はない」と記しています。

「グループの他のメンバーがより高い社会的地位についている場合、同調行動が増えます。グループ内の他者が自分よりも権力、影響力、あるいは知識を持っているとみなす場合、人はグループに合わせることが多くなるのです」

文化的な違いを理解する

文化的な摩擦や、同僚同士のアクセントや英語力が異なる場合は、グローバルな電話会議の障害になることがあります。バントルは次のように述べています。「表面上は人々が同時に話し、互いに誤解し合うという混乱状態がはっきりと見て取れます。しかし、より深いレベルでは、誤解を生む根本的な理由が存在しています。話を聞き、対話し、コミュニケーションをとる方法に関する、文化的な違いです。こうした違いを理解し、考慮できなければ、電話会議はとても困難になるでしょう」

彼女は、日本にいる同僚たちと話している英国のチームを例として挙げています。電話会議に貢献しなければならないというプレッシャーのもと、早口で話す英国のチームメイトに対して、日本のチームはついていくのが難しいと感じるかもしれません。一方、日本のスタッフは文化的な慣習により、自分たちが話す順番を(決して回ってこないのに)礼儀正しく待っているため、結果的に何も言いたいことがないように見えてしまいます。

こうした失敗を避けるため、彼女は次のような方法をアドバイスしています。まず、言語の壁を乗り越えるため、途中で遮ることを避けて順番に話すようにします。例えば、自分が電話会議をリードしている場合には、話す順番のルールを設けます。次に、どのようなことを話したか明確にし、確認します。自分が正しく聞けているか尋ねるタイミングを儲け、複雑なアイデアやフレーズは繰り返してもらうよう促します。最後に、参加者全員に会議の内容を理解したか尋ねて、理解していない人がいる場合は対策を講じます。参加者に配慮し、相手が話を繰り返さずに済むよう、理解したことを伝えます。

ビデオを取り入れる

ソーシャルメディアの影響で、日常的なコミュニケーションの手段としてビデオの人気が高まっていますが、多くの企業ではまだ、電話会議に大々的にビデオを取り入れようとはしていません。しかし、最近のWainhouse Research(12)によれば、会議中にビデオやウェブカメラを使う社員のうち、74%が自分のアイデアに対する同僚の反応を見られる機能を気に入っており、70%近くが参加者同士のつながりが強くなると感じています。

確かに、333人のエグゼクティブを対象に行われた2017年のForbes Insights(13)による調査では、62%が音声のみの会議と比較して、ビデオ会議の方が大幅にコミュニケーションの質が向上したと回答しています。また、高成長企業では、その回答は73%まで上がります。さらに、調査に回答した人の50%が、ビデオ会議は理解度を向上させると考えています。

しかし、オーグルは音声のみの会議を完全に廃止することについて注意を促しています。「可能な限り、電話でダイヤルインできるウェブカメラミーティングを行うべきです」と彼は言います。「アイコンタクトの大切さを軽視することはできませんが、あらゆる人がインターネット接続でつながることを想定しているなら、ミーティングが不安定になることも考慮しておいてください。電話回線の方がわずかに信頼性が高いので、両者の利点を活用し続けるようにすべきです」

 


マシュー・ジェンキンは、米国のフリージャーナリストです。また、Guardian紙が運営する求職者と転職希望者のためのコミュニティサイト、「Guardian Careers」の元編集者でもあります。

出典:

(1)https://hbr.org/2014/08/what-people-are-really-doing-when-theyre-on-a-conference-call

(2)https://www.iwgplc.com/WorkspaceRevolution/Trends

(3)https://www.reddit.com/r/IAmA/comments/2lmp1k/im_dan_ariely_duke_professor_of_behavioral/

(4)https://tigerprints.clemson.edu/cgi/viewcontent.cgi?referer=https://www.google.ie/&httpsredir=1&article=1154&context=all_dissertations

(5)https://www.inc.com/news/articles/2010/06/best-time-for-meetings.html

(6)http://www.andersonfrank.com/

(7)https://www.poynter.org/news/managing-telephone-10-ideas-better-conference-call

(8)https://hbr.org/2012/05/the-right-way-to-run-a-virtual/

(9)https://www.entrepreneur.com/article/243382

(10)https://theproductivitypro.com/blog/2013/05/the-sweet-spot-how-and-when-to-schedule-productive-meetings/

(11)https://www.gwern.net/docs/psychology/1952-asch.pdf

(12)https://hbr.org/2015/01/4-ways-to-make-conference-calls-less-terrible

(13)https://www.forbes.com/forbes-insights/our-work/the-connected-culture