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もっと生産的にミーティングを行う方法

ミーティングが苦手な人はいますか?実は、かなりたくさんいるのです。スタンドアップミーティングから、参加者の厳選まで、ミーティングにかかる時間を最小限にしながらも最大限の結果を得るためのアドバイスを、ルーラ・メイ・エレフセリウー・スミスが専門家に尋ねました。

 

予定されていたものであっても、突発的なものであっても、運営がうまくいっていないミーティングは地雷原のようなものです。チームディスカッション、企業の最新情報の共有、あるいは、簡単な近況報告のために呼ばれただけなのに、最終的には45分もかかってしまうなどといったこともありがちです。そうしたミーティングに時間を取られ、本来の仕事に使える時間がなくなってしまいます。

平均的な労働者は週に4.4回のミーティングに出席するとeShare(1)による研究が示しています。そのうち半分以上が不要なミーティングだと考えられていますが、その理由は簡単にわかります。しかし、ミーティングがうまく運べば、参加者全員にメリットをもたらします。ミーティングをより生産的にする、さまざまな専門家によるヒントをご紹介します。

水曜日はノーミーティングデー

不要なミーティングは時間を無駄にするだけでなく、参加者の眠気を誘います。Crowne Plaza Hotel and Resortsが欧州で最近行った研究(2)では、34%が長すぎるミーティング中に寝てしまったことを認め、23%が他の参加者が寝ているのを見たことがあると回答しました。

ハイパフォーマンスおよび生産性コンサルタントのアビゲイル・アイルランド氏は、全くミーティングのない日を設けるのは人々に自分の時間を再評価してもらう有効な方法だと言います。「ミーティングに使用できる時間を20%減らすことで、人々は時間が足りないと感じ、参加すると決めたミーティングを有効に活用するようになります」

水曜日がノーミーティングデーに最適なのは、一旦立ち止まって考え、今後の計画を立てる時間があるからです。アイルランド氏は「前の2日間から続けてアクションを行うことができ、その後、木曜日と金曜日について計画を立てることができます。予定されているミーティングについて再評価を行い、欠席するか、誰かに任せるか、出席するかをはっきりと決めるのにふさわしい機会です」と話しています。

スタンドアップミーティング

スタンドアップミーティングはカンファレンスルーム内で過ごす時間を減らす(参加者が落ち着いてゆったりとする可能性が低いため)だけでなく、グループでのクリエイティブなプロセスに関する従業員の関心を高め、情報共有を促します。さらに、縄張り意識を持つ傾向を軽減することができることが、米国セントルイス・ワシントン大学の研究(3)によって明らかになりました。

SEOエージェンシーTecmarkのストラテジックサーチディレクター、ティーノ・トリステ氏は、スタンドアップミーティングを取り入れたことによってオフィス内のミーティング時間が大幅に短縮されたと語っています。「当社のミーティングは、本来30分以上も必要ない場合であっても90分以上かかることがありました」と彼は言います。「今ではその時間が半分になっています。より簡潔になったにもかかわらず、生産性は落ちていません。立ったままで話しているので要点を絞ることができ、より自信を持って発表できています」

ミーティング中の人々を上から眺めた様子

非生産的なミーティングのスパイラルに陥らないようにしましょう

 

準備をする

チームコラボレーションのプラットフォームであるAttentiv(4)によれば、米国で行われる全てのミーティングのうち63%は事前に用意されたアジェンダなしに行われています。つまり、多数の人々が理由もわからずにグループディスカッションの場に現れているのです。

ヘンレイ・ビジネス・スクールでリーダーシップ開発と行動の准教授を務めるクレア・コリンズ博士は、適切な準備を行ったミーティングに出席することは関係者全員にとってメリットがあると言います。適切な準備とは、関連する資料を前もって読み、アジェンダに何が含まれているか、そしてミーティングで達成すべきものは何か知ることです。

「よく考え抜かれた、望ましい結果を用意することも準備に含めるべきです。参加者は背後にある情報や必要なデータが揃ったミーティングに出席すべきです。理想的には事前に周知されることが望ましいです」と彼女は言います。「議題について長くディスカッションをすることが、事実を簡潔に提示して理性的に意思決定を行うことよりも実りある結果を生み出すことはほとんどありません」

参加者を厳選する

ミーティングの参加者が多すぎると感じているなら、Harvard Business Review(5)に掲載された研究が役立つかもしれません。その研究ではミーティングの理想的な参加者数は5人から8人の間であるとされています。それ以上参加者が増えると、意思決定が難しい場合に結論が出なかったり、全員が発言できなくなったりするほか、多くの問題が発生します。

総務コンサルタントSaunders and Leeの公認個人秘書ルイス・リー氏は「出席する必要のある人だけを呼ぶべきです」と述べています。「アジェンダを作ると、特定の人に向けた明確な議題があることがわかります。ですから、出席する必要があるのはその人たちだけでよいのです」

議題が部署全体、またはスタッフグループ全体に関係がある場合はどうでしょうか?「チームの中から1人に代表でミーティングに出席してもらいます。これにより、発言する人数を絞り込むことができます」

座席の配置を工夫する

環境心理学者のロバート・ソマーズ氏が1960年代に行った、教室環境とその場で学生がどのように行動するかという研究は、それ以降、会議室での行動にも応用されています(6)。

パーソナルコーチおよび企業コーチのリチャード・ハリス氏は「ミーティングに必要なマインドセットを醸成する座席配置を使うことが、簡単なコツです。例えば、求められる結果がチームの合意形成であれば、全員をテーブルの同じ方向に座らせることでそれを促すことができます」と言います。

「誰かに仕切って欲しい場合には、その人をテーブルの上座に座らせ、全員の立場を平等にするのであれば、参加者を円形のテーブルに座らせます。活発なディスカッションを求める場合は、テーブルをはさんで反対側に各チームを座らせることで、対立しているような感覚を喚起することができます。チェスの試合で対戦相手同士が向かい合って座る様子を思い浮かべてください」

22分間のミーティングを取り入れる

パフォーマンス管理ソフトウェア企業Clear ReviewのCEO、スチュアート・ハーン氏は「どういうわけか、ミーティングの時間は、多くの場合30分または1時間に設定されます。ビジネスは多くの場合、『パーキンソンの法則』(仕事の量は完成のために与えられた時間を全て満たすまで膨張する)の犠牲になってしまいますが、問題はそこなのです」と語っています。

彼の会社が短時間のミーティングを導入したのはそのためです。マネジメントと従業員の両方が時間を厳守することで、全員にとって良い結果が生まれるようにしています。

22分という時間は、ミーティングの魔法の数字だと考えられています。「22分間ミーティング」の概念を考案したニコール・スタインボク氏(7)は、この時間枠を採用し、効率的であり続けるため、目標に基づいたアジェンダや携帯電話の禁止など9つのステップを推奨しています。

 


ルーラ・メイ・エレフセリウー・スミスは英国を拠点とするジャーナリストで、Independent紙やHuffington Postなどで執筆しています

出典:

(1)https://eshare.net/are-your-board-meetings-missing-the-point/

(2)https://www.peoplemanagement.co.uk/news/articles/employees-waste-13-days-year-unproductive-meetings-survey

(3)https://source.wustl.edu/2014/06/get-up-new-research-shows-standing-meetings-improve-creativity-and-teamwork/

(4)https://www.inc.com/chris-matyszczyk/here-s-proof-that-most-of-your-meetings-are-a-waste-of-time.html

(5)https://hbr.org/2018/06/the-most-productive-meetings-have-fewer-than-8-people

(6)https://www.today.com/health/how-choose-best-seat-meeting-every-time-t110087

(7)https://www.youtube.com/watch?v=z6536UbT_QA