生産性向上

CSRへの貢献を実感してもらうには?企業と従業員との対等な取り組み

企業の社会的責任(CSR:福祉、社会や環境に向けた企業の責任)は、ビジネス文化の中で重要な要素となりつつあります。実際にデロイトの調査によると、企業の価値は「金銭的条件だけでは、すべてを測ることができない」と多くのビジネスマンが答えています。リージャスの調査では、インドと南アフリカでは、企業の従業員の半数以上が、企業がCSRに取り組むことは重要であると答え、ブラジルではその数値は86%に達します。世界的に見ると企業の従業員の約40%が、自分の業界は、CSRのためにまだまだ多くのことを行う必要があると考えています。

しかしながら、大規模なグローバル企業においては、すべての従業員に、CSRの目標達成に貢献していることを実感してもらうのは難しいことです。現場での社会的な取り組みが、違う他の国にいるスタッフに理解されない可能性があるからです。この問題へのベストなアプローチ法は、誰もが参加できる全社的な取り組みを見つけることです。

シンプルな解決の糸口となるのは、環境問題でしょう。ロンドンにいようが、ムンバイやサンフランシスコにいようが環境への取り組みは最優先事項であり、全社的にその取り組みを展開することも可能です。

それだけでなく、エネルギー消費を抑えることは経費削減にもつながり、一挙両得だと言えます。

通勤

今日、路上には12億台もの車が走っており、多量の環境負荷物質が排出されています。しかも、2035年にはこの数は20億台に増加すると言われています。あなたには何ができるでしょう?

  • 車の相乗り通勤制度や、自転車や電車を使った通勤を従業員に奨励し、各自での車通勤を止めるように勧めましょう。
  • 誰が実際にオフィスで働く必要があるか考えましょう。ミーティングに出る機会が少なく、主にオンラインで仕事をする人がいれば、自宅から近いコワーキングスペースの使用を促進することで通勤を減らすことができます。これは、十分に活用されていないデスクスペースの削減にもつながります。

慣例業務

一般諸経費を見渡して最も出費の多い部分を見つけ、経費を削減しましょう。事例として、慣習的な業務において多くの無駄と環境負荷を産んでいる可能性があります。

  • 米国の平均的な労働者は年間10,000枚に上る紙を使用するにもかかわらず、印刷に使われた紙の45%が24時間以内に捨てられています。印刷物を使わないペーパーレス会議や、どの程度印刷したかが一目でわかるプリンタークレジットなどは、紙の使用量を減らす簡単な方法です。
  • 昼休みやミーティングの間でさえも、使用してない時はモニターの電源を切っておくことをスタッフに勧めましょう。統計によれば、そうすることによってコンピュータのエネルギー使用量を70%減らすことが可能です。