お客様の声

技能より熱意に注目を

教育分野を専門とする、ニュー・ダイレクションズ(New Directions)のコミュニケーション・マーケティング部門のトップとして活動するルース・ダルトン氏は、活力に満ちたマーケターの典型と言える存在だ。ダルトン氏は、英国大手人材派遣会社のヘイズ(Hays)から、意外にもガーデニング業者の団体である、ホーティカルチュラル・トレーズ・アソシエーション(Horticultural Trades Association)を経た後、教育の世界に入るという、目まぐるしいキャリアを経験してきた。

マーケティング・PR協会(Chartered Institute of Marketing and PR; CIMPR)から認定を受けたマーケティングのスペシャリストであるダルトン氏は、自身の積み重ねてきた技能だけでなく今までに学んできた教訓の大切さを繰り返し強調している。今回は、共通のゴールに向かってどのように人々を団結させるか、仕事に情熱を注ぐことでいかに生産的で固い絆を構築することが出来るかについて語ってもらう。

マーケターになったきっかけは?

16歳か17歳の時に、ジャーナリズムの世界に入りたくてたまらなかったの。ニュース特派員として有名になろうと思っていたんだけど、イングランド北東部のミドルズブラのような小さな町出身の私にはそんな大きなチャンスはなかったのよ。その後は、英国文学の学位取得を目指すようになったの。文章を書くのが好きだったからね。そして、言葉を駆使して何かクリエイティブな仕事でお金が稼げるかもしれないと気付いた途端、全てが良い方向に進み始めたの。

仕事に対する熱意はどれほど重要?

信じられないくらい重要よ。私は自分のすることに対してかなり情熱的なの。その姿勢は仕事だけに留まらないのよ。私はミドルズブラのサッカーチームの大ファンなの。彼らのプレーにのめり込んでしまって、サポートするのに喜びを感じるというのではなくて、紛れも無い献身的な愛なのよ!その上、ものすごく興奮しやすい性格は生まれつきなんだと思うわ。その性格に助けられているのよ。

熱意の他に、仕事において刺激を受けるものは?

マーケティング講座で学んだことの一つとして、全体を見るようにという教えがあったの。私はいつもそう心掛けているわ。母親に昔、私はテレビ番組そのものよりもコマーシャルに夢中だったと言われたことがあったわ!でも、それは自分の周りにある全て、例えば広告のスタイルが印刷かデジタルかといったことも含めて意識したり、そこにひねりを加えてオリジナルの手法を生み出すという姿勢なのよ。

大企業での勤務を経験してきたダルトン氏。その当時に直面した最大の試練とは?

最大の試練と言えるのは、一緒に働いているチームの仲間から包括的なサポートを得ることね。仕事を始めたばかりの新人や、マーケティングチームとして従事した経験が無い人々は、数多くの専門的なノウハウを教わるんだけど、実はそれは「いつもこの方法でやっている」という考え方にしか過ぎない場合が多いのよ。マーケターが突然思い浮かべるものなんて、自分のために作り出したような自己流のものばかりなの。つまり、古い情報の寄せ集めだったり、奇妙な言い回しに執着しているだけなのよ。そのような考え方はブランドを前進させるものではないと理解させることが試練だと思うわ。

そのような試練を乗り越え、全体からサポートを得るためにマーケターとして必要なスキルとは?

社員を団結させる能力だと思うわ。それは、二段階のバトルのようなものよ。商品やサービスを市場に出さなければならない、それと同時にそのプロジェクトに関わる全員の全エネルギーを活性化させて、あなたをサポートする体制を整えさせなければいけないの。いかなるビジネスにおいても、コミュニケーション・マーケティングチームに情報伝達を任せるべきよ。たとえ小規模なチームであったとしてもね。そういう役割を担う人がいてこそ、全ての関係者が同じ認識を共有することが出来るのよ。

顧客との関係といった会社以外の場においてコミュニケーションはどう機能するのか?

マーケティング・コミュニケーションは、つながりが全てなの。私達は、信頼している人々の考えやアドバイスをくれるような人々と交流を持つことが好きなのよ。企業間、企業と消費者間両方のコミュニケーションにおいて、人それぞれの性格がマーケティングと情報の受け手とのつながりに大きく影響を与えると思うの。買い手は売り手を見て判断しているということよ。

小規模ビジネスのマーケティング戦略へ向けたアドバイスは?

チームを編成する際に、熱意のある人材を探すことね。面接時の印象できっと分かるはずだわ。おそらく、感情をこめて自分の意見を話すことが出来る人だと思うの。抜群にクリエイティブで革新的なアイデアを思いつくことが出来るような人材を見つけたら、必ずしも専門的な技能があるかどうかは必要のないことだと思うわ。あなたを刺激させることが出来るような人なら、顧客を惹きつけることが出来るはずだからね。

ダルトン氏は、英国・カーディフにあるリージャス オフィスを拠点に活動。活動内容に関する詳しい情報は、LinkedInページ、もしくはニュー・ダイレクションズの公式サイトをご覧ください。

 

ダルトン氏の三か条:

  1. コミュニケーションは社員を団結させる手段である。コミュニケーション・マーケティング担当者に情報の伝達を任せるよう心掛けよう。
  2. どんなに思い入れのあるプロジェクトであっても、誰かに引き継がなければならない時が来る。だからこそ、常に引き継ぎの計画を立て、成長する見込みと責任を引き継ぐ能力があるような人材を探すべきである。
  3. 小規模な組織で働く人は、無料オンラインツールをリサーチした方が良い。シンプルで使いやすいPowToon、MailChimp、Survey MonkeyといったEメールを用いたマーケティングプログラムを導入することでわずかな予算でも実に高い性能を発揮してくれるのだ。